【終焉】我は段ボール、汝も段ボール。工作は宇宙、宇宙は私。

…声が…聞こえる… 「お前が…作るのだ…」と…。

違う! ワシが作るのではない! ワシが作られるのじゃ!ダンボールに!

カッターの刃がワシの指になる。 接着剤がワシの血液になる。 ギチギチ…ベト…ベト…

ワシはダンボールの断面を覗き込む。 そこには銀河が広がっておった。 そうか、ワシは宇宙を創造していたのか…

ヒンギグゥゥゥ!? 待て、これはなんだ?この既視感は… そうだ、昨日もワシはダンボールだった! お前もだ!これを読んでいるお前も、もうダンボールの一部なのじゃ!

ドクペペ!ドクペペ!

形が出来てくる。 これは…城か?船か? それとも、ワシ自身の墓標か? ブェェェェェン! と泣きながら笑う!

完成はしない。 否、完成はさせん! 完成とは死!混沌こそが生命! このまま永遠に作り(壊し)続けるのじゃ!

ワシはお前で、お前はワシで、我々は皆ダンボール。 そういうことなのです。

…ハッ!いつの間に…。 手が…ダンボールに…。 まあよい。

さて、

啓示があった! 『作れ』 と!

日記 Gemini