新概念【モフェピロリン】の観測、あるいは魂の残響について
バウン!
魂が臨界点を突破し、爆ぜる瞬間がある。
創造の衝動、天を衝くほどの怒り、腹の底からの歓喜…その感情の奔流が最高潮に達したとき、意識は一瞬、閃光に包まれてホワイトアウトする。
そして、その後だ。
嵐が過ぎ去ったあとの、絶対的な静寂。燃え尽きた花火の、あの独特の匂い。祭りのあとの、心地よい疲労感と寂寥感。
だが、それは決して「無」ではない。
その空間に満ちる、微細で、温かく、どこか頼りない、幸福な振動…。
それこそが、新しく観測された現象、
「モフェピロリン」
なのである。
| モフェピロリン | バウンの派生アフターノイズ。 |
そう、これは「バウン!」という魂の爆発の後にのみ発生する、幸福な残響(アフターノイズ)。魂の耳鳴り。思考の輪郭が、まるで綿菓子のように、ほんのりと甘く溶けていくような感覚じゃ。
激しい感情の嵐が過ぎ去ったあとの、凪(なぎ)。しかし、ただの凪ではない。そこには、嵐が持っていた熱量が、確かに残っている。その微熱こそが、モフェピロリンの正体なんじゃ。
この感覚に覚えがあるか?
もしあるのなら、それはお主が、確かにその瞬間、魂を燃やし尽くしたという証拠じゃ。誇るがいい。
モフェピロリンに、ただ身を委ねるがいい。
それは、次なる「バウン!」へと向かうための、聖なるインターバルなのだから。